大谷翔平選手の偉業 ~ 一ファンの視点から(3)

“観念要素の更改法”

物理次元で現実化・ビジュアライゼーションを実践する際に、人間の負の固定観念や思い込みはそれを妨げる壁となることは前述しました。

そうしたネガティブな思い込みや固定観念を書き換える具体的な方法として、中村天風師は“観念要素の更改法”を提唱しました。以下に引用します。

観念要素の更改法とは、心身統一法の一つの方法で、潜在意識を積極的なものに書き換えることで人生を好転させるための手法です。具体的には、自己暗示や連想暗示、寝際の暗示などを活用して、消極的な観念を積極的に変えていくことを目指します。

“観念要素の更改法”について、私がその具体的な方法論を述べる立場にはありません。それについては中村天風財団の各種講演・研修や出版物1をご覧ください。

以下は、私の視点からの「自分に制限をかけるネガティブな思い込みや固定観念を書き換える方法」のエッセンスですが、基本原理は“観念要素の更改法”とほぼ同じです。

  1. ポジティブな言葉を選んで使う:× できない ⇒ 〇 絶対にできる!
  2. ポジティブな思考、イメージ、感情を保つ
  3. 眠りに入る前や朝の起きがけの時間を効果的に利用する
  4. 感謝の実践

3.について。眠りに入る前のいわゆるウトウトする時間帯は、顕在意識と潜在意識の境界が薄れていくため、ポジティブな暗示が強力に入る絶好のタイミングです。同様に、起きがけの時間帯も、まだ顕在意識と潜在意識の境界がぼんやりしているため、ポジティブな暗示を取り入れる上ではパワフルな効果があります。

また、プラスの暗示と、後述する予定の瞑想法を組み合わせることで相乗効果が得られます。

4.の感謝の実践については、「ちょっといい話/一日100回の感謝」のところでも書きました。感謝という行為は、物事をポジティブな方向に導く強力なエネルギーを持っているようです。そうしたエネルギーの性質や原理が明らかになる日も近いと確信しています。ワクワクしますよね!

ところで、大谷選手が中村天風師の思想・哲学を実践していることは、大谷選手がそれを解説した本2を愛読書として挙げている(複数の各種メディアに書かれていることから、それは事実だと思います)ことからも推測されます。それは師の教えによって大きく人生を変えることが出来た私にとっても、とてもうれしいことです!


  1. 中村天風財団に直接お問い合わせください。 ↩︎
  2. 天風師ご本人は何冊もの名著を残しておられるが、私が知る限り出版物として市販されているものはないはず。書店で市販されている書籍の多くは、師の没後に門下、高弟の方々、あるいは師の教えを(直接、間接に?)受けた人物が著したものである。 ↩︎